― 学校ですぐに実施でき、メンタルヘルス向上に効果 ―
心理支援科学専攻・櫛引夏歩助教が、筑波大学および東洋学園大学と共同で思春期の子どもを対象とした心理教育プログラム「e-BOCCHI」を開発し、その中核となる部分を担いました。
思春期は、友人関係や周囲との関わりの中で「ひとりでいること」に不安や孤独を感じやすい時期です。従来はこうした状態が否定的に捉えられがちでしたが、本プログラムでは「ひとりでいること」にもさまざまな意味や捉え方があることに目を向け、その時間を前向きにとらえる視点を育てることを重視しています。
本プログラムは全3回の授業で構成されており、
第1回 「ひとりぼっち」のさまざまな捉え方を知る
第2回 ゆるやかな人間関係の良さを知り、築き方を学ぶ
第3回 ひとりでも楽しめることを知り、困ったときに助けを求める方法を身につける
といった内容を、ワークやロールプレイを通して学ぶことができます。
今回、中学2年生を対象に本プログラムを実施したところ、抑うつ傾向の低減および援助要請スキルの向上が確認されました。また、孤独感や自尊感情についても全体として前向きな方向への変化がみられており、これは子どものメンタルヘルスの改善に効果が期待できる結果といえます。
こうした効果から、本プログラムは学校現場での活用が期待されます。教材や動画、指導案、授業マニュアルも整備されているため、すぐ導入できる点も本プログラムの特長です。
プログラム制作者の櫛引助教は次のように述べています。

本プログラムは『ひとりでいること』について、これまでになかった視点から考えていく点が大きな特徴です。教材や指導案などもすでに準備されているので、『やってみたい!』と思ったらすぐに実施できます。e-BOCCHIが少しでも多くの子どもたちに届き、健やかな成長につながることを願っています。
今後は効果の持続性の検証を進めるとともに、より多くの学校への展開を目指したいと考えています。
